松崎 晴雄先生の日本酒市民講座・番外編〜SAKEは世界の共通語・メキシコ編〜に行ってきました。

恵比寿のメキシコ料理店・ZONA ROSAで開催されました。
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現在、海外での清酒製造は第3波が来ているとのことで、最近、20箇所くらい増えているらしいです。
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まず、第1波は、1970年代に大手資本で現地生産が始まり、1990年代に第2波として、韓国、台湾などアジアを中心に造られるようになった。
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そして、アメリカ、アジアから始まり、現在はさらにはノルウェー、スペイン、イギリス、ハンガリー、フランスなどで造られるようになった(なる)が、第3波の特徴として今までとの大きな違いは、「日本の資本、日本人がタッチしていないこと」。

今回のメキシコの蔵は、中南米初酒蔵とのこと。
南米ではブラジルが、1934年から東麒麟が生産を始めているが、マイクロブリューワリーとして、日本式に酒母を立て麹を造る手造りな酒蔵としてはメキシコが南米初。
メキシコ・シティから飛行機で2時間、シナロア州クリアカンに蔵はあるのだそうだ。

アルベルト・コプレ氏というメキシコのお金持ちの方が、日本に何度も来ていて「どうしても日本酒を造りたい」と言って始めたのだそうです。
それなら大関さんとか松竹梅さんに頼めば?と言ったところ、「もっと小さな手造りの酒を造りたいんだ」とのことで、三千櫻の蔵元杜氏・山田耕司さんが開設時から現地に現地に赴いて指導して来たのだそうです。 
条件は「サバイバル能力が高い杜氏」だったそうです(笑)。
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設備は、海外の蔵元としてはこれだけ恵まれた蔵は無いくらいだとか。
全館・常時7度設定、サーマルタンク2本、酒母タンクもサーマル、精米機はユメールMJP、甑はホリケンの吟醸こしきと、日本の蔵元でもうらやましがるような充実した最新の設備が揃えられているそうだ。
ただし、細かなところ濾過器などには、まだ目が行き届いていないのだそうです。
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メキシコは水が硬く、日本で硬いとされている灘の宮水でもWHO規定で120くらい。三千櫻さんなど軟水にあたる蔵は30〜40くらいのところ、メキシコはなんと235もあるのだそうです。
ものすごい勢いで沸くし、ものすごい勢いで米がとけるので、この辺りをメキシコ風にアレンジするのが苦労したそうです。

杜氏のエルネスト氏は、27歳。
お話をお伺いしたところ、日本酒を初めて飲んだのが2年前なのだそうです。
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純米吟醸、純米大吟醸など、日本のスタンダードな造りに準拠して造り、品質には自信があるとのこと。
三千櫻以外に好きなお酒は、「まんさくの花」なのだそうです(笑)。
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ジョン・ゴントナーさんとも、久しぶりに飲みながらあーじゃない、こーじゃないと話せました♪(笑)
今回のお酒はその第一歩として、5種類のお酒が提供された。
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「Nami Lot 6」
「Nami Lot 7」
「Nami Lot 7 Nigori」
「Nami Lot 8」
「Nami Lot 9」
出品リストでは、7から9となっていたが、急遽、6も追加された。
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Lot6、7は、三千櫻・山田氏が
一緒に指導に当たっていたそうだが、8、9は自分たちだけで造ったのだそうです。
リストでは7から山田錦となっていましたが、話しの中では6、7は出羽燦々と言っていたような気がします。

向こうに精米機が無いため、日本で精米してから輸出したのだそう。
この辺り、イタリアの造りではイタリアの飯米で、飯米の精米機で出来る範囲でという発想とはまた違いますね(イル・サケ)。

Lot6は、若干、生熟成した香り、甘味を感じた後、アフターに苦味。
Lot7は、ウォーターメロン系の吟醸香に甘みを伴った旨味、若干トロミを舌が意識するか。
Lot7 Nigoriは、蜜のような甘さ。上澄みと混ぜてからをいただいたが、混ぜた方がバランスいい感じ。無濾過生酒っぽい。若干、舌が粉っぽく感じ、時間が経つと苦味が出る酒になりそうなので、早く飲んであげたい。
Lot8は、柑橘系の香り。クリア感の高い酒質にトロミ少し感じる。アフターに甘味の余韻としめる程度の苦味をほのかに感じ、バランスいい。
Lot9は、舌の上で新酒っぽいわずかな微発泡を感じる。適度な酸と甘味のバランスいい。

これは、もしやとんでもない「場」に居合わせたんではないか?
SAKEの歴史が動く予感。
正直、驚きです。衝撃が走りました。
腕の出る55%以上の磨き、酵母も901。
今まで飲んだ、どの海外産の酒より別格に美味かった。
いや、日本で造られている酒の中に入っても、ブラインドだったらわからない。
それほど完成度の高い、美味しいお酒だと思いました。
日本酒とSAKEの違いの面白さが出る日がいつか来るだろう思っていましたが、日本の蔵元も危機感を持たなければいけない日が、予想よりもっと早く来るかも知れません。

あと話題とはまったく関係無い事ですが、驚いた事がもう一つ。
三千櫻の山田杜氏と、スマホ・カバーが色までまったく同じ物を使っていた事です(笑)。
偶然にしても出来過ぎです(笑)。
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#メキシコ、 #メキシコの日本酒、 #NAMI