akordu(アコルドゥ)
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注目していて、どうしても食べてみたい料理人が3人いた。
北海道 チミケップ ホテルの渡辺賢紀シェフ
新潟 松之山温泉・玉城屋の栗山昭シェフ
そして今回の、奈良 akorduの川島宙シェフだ。

akorduは、バスク語で記憶を意味するそうです。
モダンスパニッシュに分類されていながら、多分に和のテイストやいろいろなものを含む。地元で地に根ざしそこで生きていく人と、そこから作り出される素材と向き合い、その美しさを引き出していく。
シェフの川島宙氏は、我々も3,4年前に訪れ衝撃を受けた「ムガリッツ」で修行していたと聞き、是非とも訪れたいと思っていたが、ようやく実現した。これで3人とも制覇だ。
コースにペアリングをお願いする。
レストランフロアの席からは、ガラス張りでスタイリッシュな厨房が見える。こんなところも厨房を案内してくれるムガリッツの面影があるか。
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場所は、奈良公園にほど近い一角。
まずは庭を望む待合室へ通される。
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柿の葉、ゆかり、ブラックペッパーのお茶
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ワンショットウィスキーみたいだけど、スパイシーなお茶。

オリーブオイル
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オリーブは、オリーブオイルに浸け、もう一度香り付け。
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鴨のハツが添えてあり、こちらはワラで香り付けされている。
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まずは、スペインのカヴァで。
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サバのタルトとブラックベリー ルッコラのサラダ
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レアなサバ、鮮やかなルッコラのグリーンのソース。サバの下にはヘーゼルナッツのソース。
これと合わせたのは、篠峰 田園シリーズ 純米吟醸 伊勢錦
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奈良の黒米 焼いたウナギ 
ハーブグラニテと柑橘のエア(大和橘)
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温度差を楽しむために、交互に食べてください、とのこと。大和橘という地元の柑橘の香りが鮮烈。
イタリアのリースニングの亜種となる少しクセのある白ワインを合わせるが、これがタレのウナギにも負けていない。

RE D I FIORI
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自家製パン
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あかねと冷たいチーズ 土の中の苦味と煮詰めたビール
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あかねとは、蕪に近い地元の根菜。
ネギを揚げたもの、オリーブで表現した土をまぶす。シェーブルチーズをアイスにしてあり、クセある旨味が一緒に食べると深みを増す。

ウニと橘の海 真菜と奈良の古きもの
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デュラムセモリナ粉を三輪そうめんの製法で作った麺は、そうめんに近く面白い。真菜は小松菜に近い葉もの。しいたけをアクセントにしたスープは滋味。

ERRAZURIZ
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奈良のぶどう アホブランコとペドロヒネメス
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アホブランコとは白にんにくのことで、ペドロヒメネスとはもともとアンダルシア地方の地元料理だご、今回はアーモンドミルクではなく豆乳を使用しているとのこと。海老を半生で、ぶどうは味の相性が良いように4分の1にカットされたものが入っていたが、さわやかなアクセントとなる。

こちらに合わせるのはアンダルシア地方のシェリー酒。
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土 旨味 冬を待つ景色の舌触り
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マッシュルームのスープ、北海道産の鱈、黒トリュフ、下に白子。どちらかというとアクアパッツァに近いイメージ。
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冬の豚 甘い根菜と草
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奈良県五條の豚、根菜、冬の朝の露に濡れた踏みしめられた草をイメージ

赤ワインが合わせられる。
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酒とそのもととなるもの 青カビとアニス系のハーブ
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酒で炊き上げたリゾット。ブルーチースのコクと、アニスは消化を助ける作用がある。

五條のむらさき芋 分解と再構築
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パイ、ごまアイス、ブルーベリーとむらさき芋を合わせたソース、芋とクリームを合わせたカスタード、粉末のむらさき芋。全部混ぜて食べ合わせると、焼き芋のような味わい。

チョコレートのマカロン、ヘーゼルナッツチョコレート、大和橘は飾り。
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ドリンクはコーヒー、紅茶、緑茶、ほうじ茶から選べる。

調理場がガラス張りで、食しながら作業を見ることが出来る。
反対側は、落ち着いた庭の景色も見ることができ、なんとも贅沢な時間と空間だった。

終わった後、少し川島シェフとお話をすることが出来た。
修行していたムガリッツについて、2004年くらいまでが面白かった、そのあとは少し手が混みすぎてケミカルであるとの賛否もあった、シェフが常駐しなくなった点、ソムリエの人は普段の仕事中は鬼のようだったが、実はオカマで貴女には興味がないから心配しないでね♪などと直接言ってることもあった、なんて笑い話も聞いたり(笑)。

今年の最も思い出となる晩餐の一つとなった。
美味しかった!
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